FはFood(フード:商品原価)、LはLaber(従業員:人件費)の意味で、主に外食事業で用いられる経営管理指標のひとつです。
おおまかには商品原価と人件費を足したものです。
外食事業では商品原価と人件費が2大コストとなっており、この2つをコントロールすることが利益確保の重要なポイントとなります。

 この2つのコスト合計対売上比がFL比率です。(この比率を単にFLコストと呼
ぶ場合もあります)

 業種・業態にもよりますが、目安としてのFL比率適正水準は50%~60%でしょう。
もちろん、それぞれのお店の状況により最適なFL比率は異なります。
ただし、通常このFL比率の60%超えは黄色信号で、商品原価の引き下げ、人件費の抑制等、何らかの対策が必要となります。
 商品原価を下げると言うことは、短絡的に材料の質・量を落とすことではなく、材料の廃棄ロスを少なくする、材料の代替可能な・効率的使用が可能なメニュー構成を
考えるなどと言った経営努力をすることです。
 また、人件費の抑制も、単に人を減らすと言うことではなく、時間帯別の客数を把握したうえで、適正なスタッフ数を配置し、ムダのないシフトを組むことです。

 また、このFLコストは抑えればOKといった単純なものではありません。
低過ぎるFLコストは高いとき以上に注意が必要です。
労働過負荷の状況になっていないか?
価格に見合うメニューかどうか?
商品は決められたボリュームを維持しているか?
サービスの質の低下を招いていないか? など、
お客様の満足度低下に直結する問題が多くなり、ひいては店舗としての存続にかかわります。

 いずれにしても、日々FLコストをチェックし、オペレーションに反映させるシステム作りは、外食事業にとって必要不可欠なポイントとなります。