略語の場合、ハサップと読む。危険度分析による衛生管理のこと。食品製造工程の品質管理プログラムのひとつで、米国で宇宙食の安全性確保のために開発された。

 最終製品を抜取り検査する方法と異なり、製造プロセス全体を管理するのが特徴。
製造プロセスの中で予想される危害を分析(HA)して重要管理点(CCP)を特定する。
各CCPごとに管理基準、監視方式、基準を外れた場合の修正措置を予め設定しておく。
システムが効果的に機能しているかどうかを確認する検証方式とともにフローチャートにまとめ、各CCPでのデータを全てファイル保存する。

 厚生労働省が「任意の衛生管理基準」として乳製品や食肉製品など6品目を対象に承認制度を運営しているが、2000年夏の雪印乳業食中毒事件でその実効性が問われ、新規の取得が難しくなったとされている。

<出典:日経経済用語辞典>