一般的に「販売時点管理システム」と訳されます。店舗で商品を販売するごとに商品の販売情報を記録し、集計結果を在庫管理やマーケティングやマーチャンダイジングの材料として用いるシステムをさします。

 緻密な在庫・受発注管理ができるようになるほか、複数の店舗の販売動向を比較したり、天候と売り上げを重ね合わせて傾向をつかむなど、他のデータと連携した分析・活用が容易になるというメリットがあります。このため、マーケティングやマーチャンダイジングの材料を収集するシステムとして注目され、主に、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、外食産業、ガソリンスタンド 、ホテル 、ドラッグストア(薬局)などのチェーンストア等で導入されています。

 POSシステムと経理システムなどを連携させ、クレジット決済や税額の自動算出なども一元的に管理するなど、年々その機能が進化しており、また近年のADSL回線、光回
線の普及をうけて、店舗に配置する機器の縮小を図りデータセンターにシステムを集約する、インターネットPOSも導入事例が増えつつあります。大規模なPOSシステムで
は勤怠管理など、売上・在庫を含めた店舗全体の店舗経営管理機能の中核として発展しております。

導入対象とする業種・業態によって、日本市場では大まかに3つに分類されています。

JANPOS(流通業向けPOS)
スーパーマーケット、コンビニエンスストアや一般の物販店舗などを主とする流通業に多く導入されているPOSです。
多くの場合は商品のレジ打ち作業はバーコードスキャナをレジに配置することにより作業軽減が図られると共に、仕入・棚卸と販売実績を結びつけた在庫管理・発注管理の精度向上に力を発揮しています。
また、デパ地下などに多く見られる量り売りの場合には、計量器と一体になったものが多く見られるようになりました。

外食POS
ファミリーレストラン、ファーストフード、居酒屋などの外食産業に多く導入されるレストランPOSです。
業態によりオーダーエントリーシステム、キッチンディスプレイ、キッチンプリンタ、テーブル管理システムなどと結ばれることが多く、在庫管理・発注管理だけでなく、調理管理・客席稼働率管理の精度・速度向上を目的としたものが増えています。
近年では居酒屋などでテーブルオーダー端末を設置し従業員を介さずに追加注文が出来るようにすることで、人件費削減・提供時間を向上させている例もあります。

SS(ガソリンスタンド)POS
給油計量器と結ばれることが多く、単に会計機能だけではなくカード等と連動した顧客管理機能に力を入れ、営業販促との連携手段としていることが増えてきています。