中東欧(ブダペスト・ブカレスト・キエフ) サービス産業海外進出支援ミッション

■中東欧(ブダペスト・ブカレスト・キエフ) サービス産業海外進出支援ミッション  主催:日本貿易振興機構(JETRO)

2017年8月19日(土)~2017年8月28日(月)

概要

日本貿易振興機構(JETRO)主催の「中東欧(ブダペスト・ブカレスト・キエフ) サービス産業海外進出支援ミッション」に随行してきました。

<ハンガリー・ブダペスト>

・ハンガリー大使公邸にて行われたサービス産業ビジネス交流レセプションに参加し、日本でのビジネスの現状等をお伝えしました。

・ブダペストで活躍する日本人経営者との意見交換会に参加し、日本の経済事情や現在の消費トレンドの実態について具体例をあげて発表しました。

・現地企業を訪問(中規模・大規模ショッピングモール等)し、意見交換及びアドバイスを行いました。

(JETRO担当者様、参加団員、現地の方と)

(日本国大使館 小菅淳一 特命全権大使との記念撮影)

ハンガリー・ブダペスト レポート

ここ近年のハンガリー経済は、2015年夏にシリア系難民流入問題が深刻化したにも関わらず
実質GDP成長率が2.9%(2015年)と堅調な伸びを示している通り、特段経済には影響はしていない様子であった。
現在では、自動車関連産業の輸出入や投資先として、我が国との経済的な関係も多い国家でもある。
この分野と観光・レジャー産業が経済全体を牽引して成長軌道にあると言える。

ハンガリーは、人口986万人の国家であるが、1年間にこの国を訪れる外国人観光客は3760万人にもなり(2016年データ)、
今回訪問した首都ブダペストは、ハンガリー人だけでなく外国人観光客などでにぎわう様々なレストランや
商業施設が立ち並び商業激戦地区となっていた。
今年度は最低賃金の引き上げが決定しており、個人消費を押し上げることも期待されている。
英国のEU離脱の影響は限定的で、前述のとおり難民問題による混乱も無く、日本式のサービスや
日本産のモノを売り込むチャンスが期待できる。

<ルーマニア・ブカレスト>

・現地行政府のビジネス環境・商業・起業家精神省にて行われた小売業・外食業・サービス業についての意見交換会に参加し、
フランチャイズ先進国である日本の状況をレクチャー致しました。

・ヨーロッパ最大規模のショッピングモールの現地企業(AFIモール社・イスラエル資本)運営者との会談・情報交歓会に参加し、
今後の相互協力、継続的な情報交換について意見を交わしました。

・現地企業を訪問(スーパーマーケット、ショッピングモール、現地サービス産業企業 等)し、意見交換を致しました。

(現地企業の視察の様子)

ルーマニア・ブカレスト レポート

ルーマニア経済は、実質GDP成長率が5年連続プラス成長している。(2015年データより)
平均しても3%は下回らないGDP成長率は2016年には5.2%に上方修正されるなどルーマニア経済は
好調である。伸び率はEU28ヶ国で最も高い。
食品や飲料水に課せられる付加価値税率(日本での消費税)が大幅に引き下げられたことが、
民間消費の押し上げの要因になったと思われる。

今回訪れた首都ブカレストは、失業率の改善や最低賃金の上昇などの影響で、
労働力の確保と技術者やマネージャークラスを雇うのが、分野や地域によっては難しくなりつつある。

日本からの進出としては、これまで自動車分野が目立っていたが、現在ではゲーム関連での進出も注目されている。
日系企業による農業やIoT市場も盛んになりつつあり、ハイテク・知識集約型ビジネスへの投資も増加傾向にある。
今後のスマートシティにおいての議論も盛んで、IT関連産業が投資の新しい流れとして主軸になるであろう。

ルーマニア行政は、日本貿易振興機構(JETRO)を通じて日本企業の多様な投資進出を
幅広いビジネス分野で呼び掛けていることから同国への進出はチャンスかもしれない。

<ウクライナ・キエフ>

・ウクライナ大使公邸にて行われたネットワーキングレセプションにて、フランチャイズビジネスについてのセミナーに参加し、
フランチャイズ先進国である日本の状況を具体的な実例を交えお伝えしました。

・高級スーパーや大型ショッピングモールなどの現地企業(Good wine社・Ocean Plaza社)運営者との会談・情報交歓会に参加し、
今後の相互協力、継続的な情報交換について意見を交わしました。

・富裕層向けショッピングモールやタワー型ショッピングモールなどの現地企業(TSUM社・Gulliver Shopping Mall社)運営者との会談・情報交歓会に参加し、
今後の相互協力、継続的な情報交換について意見を交わしました。

・現地日経企業を訪問(外食業、小売業、日本料理レストラン 等)し、意見交換を致しました。

(現地企業の視察時の集合写真)

(日本国大使館 角茂樹 特命全権大使 ご夫妻との記念撮影)

ウクライナ・キエフ レポート

2015年までのウクライナ経済は、東部地区での紛争による軍事費拡大やEUなど主要市場の需要減少、
IMFからの融資条件となっているガス料金値上げなどの影響により実質GDP成長率は、マイナスとなり
消費者物価上昇率も大きく引き上がった。
2016年には政権が交代し、緊縮政策や構造改革を通して欧米からの支援や連携強化が図られ、
経済回復の兆しが見られるようになった。

日・ウクライナ投資協定が結ばれ最初の日本からの進出としては、自動車部品工場が稼働している。
同国の賃金水準は中東欧諸国の約4分の1程度である。
国全体がビジネス環境やインフラ整備に関心を持って進めようとしているので、これからの発展が期待される。

実際に訪れてみると感じるが、経済数値には現れない実体経済は明らかに豊かで発展している。
国民が所有し消費しているモノや街中を走るマイカーなどが経済数値以上の豊かさを物語っていた。
今後の経済発展の底力を感じた。

 

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